悪臭は足を持たない

いつも通り道に使っている駅の構内が、ここのところ毎日ゲロ臭い。おそらく新橋製嘔吐物職人壮年型あたりが毎朝同じところで仕事をしているのだろう。あの臭いは一朝一夕で出来たものではない。いつも帰り道に脇を通過する神社は、潰れた銀杏の臭いでえらいことになっている。おそらく地元の銀杏潰し師の仕業に違いない。あれは明らかにプロの犯行だ。毎度ながら通り道を少し変えれば済む問題なのだと思うのだが、これまた毎度ながらその道に入ってからそのことに気づく。無意識の歩行は恐ろしい。